証券会社の取引手数料比較

株式投資において気になるのは証券会社が設定する取引手数料です。この記事では、取引方法に応じて選別した、手数料の安いネット証券口座での株式取引を推奨しています。取引手数料を負担するのは株式取引をする投資家であり、手数料ができるだけ安い証券口座で取引したいと考えるのは当然だからです。

たとえば、証券会社2社の取引手数料に100円の差があると、10回の取引で1,000円の差に、100回で10,000円の差額になります。ちりも積もれば山となることがよくわかります。

もちろん、売買の代金で手数料も変動しますので、最初は複数の証券会社に口座開設してもいいと思います。証券会社の取引手数料を比較し、株初心者におすすめの証券会社をご紹介します。

ネット証券と総合証券の特徴

証券会社は、大きく分けると2つのタイプに分類することができます。ひとつはネット証券会社、もうひとつは総合証券会社です。

ネット証券会社は実店舗がなく、ネット上での仮想店舗による運営を行うのに対し、総合証券会社は実店舗を保有し、主に対面式でサービスを行ない、今のネット時代に応じたネット株取引も提供します。

SBI証券やマネックス証券といったネット証券を代表する証券会社の多くは新興会社ですが、総合証券会社は、野村証券や大和証券といった、いわゆる「老舗」の証券会社が多く見られます。

総合証券は、株取引の疑問点を証券マンに相談できるメリットがあります。しかし、人件費が取引手数料に上乗せされているため、コストがかさみやすいです。一方でネット証券は、証券マンの人件費が上乗せされない分、取引手数料を安く済ませることができます。

 ネット証券会社と総合証券会社の現物取引手数料を比較

ネット証券会社6社と主要総合証券会社3社の現物取引手数料を比較してみます。現物株式を扱う現物取引は、最もリスクの低い取引で、初心者の方が株投資の勘を掴む上では避けては通れない取引だからです。

総合証券と比較するとネット証券会社の手数料は格段に安く、一日あたりの取引手数料で最大で3,000円の開きがあります。

1約定ごと手数料プランで比較

証券会社の取引手数料は、ひとつは1注文の約定ごとに手数料がかかる「1約定ごと手数料プラン(SBI証券では『スタンダードプラン』、ライブスター証券では『一律(つどつど)プラン)』」です。

1約定ごと手数料プランは、1日に1回しか取引しない投資家の方にとって最もお得なプランで、お試しで取引を考えている初心者の方や長期投資家の方に推奨されるプランです。1約定ごと手数料プランで比較すると、総合証券はネット証券に比べて最大20.25倍の取引手数料がかかることがあります。

以下の表では、代表的なネット証券会社と、総合証券の老舗である「野村證券」「大和証券」の取引手数料を比較しています。ネット証券会社は表の中の上6社、総合証券会社は下の3社です。

1約定ごと手数料(税抜)
証券会社 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下
ライブスター証券 80円 97円 180円 340円
カブドットコム証券 90円 180円 250円 990円
岡三オンライン証券 99円 200円 272円 487円
マネックス証券 100円 180円 341円 609円
SBI証券 139円 185円 350円 600円
松井証券
東海東京証券 1,620円 1,620円 1,863円 3,726円
野村証券 139円 300円 474円 953円
大和証券 1,000円 1,000円 1,000円 1,000円

(2016年1月19日現在)

野村証券と東海東京証券の両社ともオンライン取引を取扱っていますが、ネット証券会社の手数料と比較するとかなり高額の設定になっていることが見て取れます。

ワンショット手数料における10万円以下の取引手数料は、野村証券とSBI証券は同額のため見劣りしません。

しかし、最安のライブスター証券と比較すると、どの取引価格帯においても野村証券の取引手数料は2~3倍の取引手数料がかかります。東海東京証券に関しては、20.25倍もの取引手数料の差があり、極めて高いことがよくわかります。

一日定額プランで比較

もうひとつのタイプは、1日内の取引であれば手数料が固定の「一日定額プラン」です。1日の内に何回も取引を重ねるデイトレーダー向けの手数料プランといえます(※ただし、デイトレードは、現物定額プランよりも信用定額プランの方がお得です。詳細は後述します)。

一日定額プランにおけるネット証券会社と総合証券口座の取引手数料を比較してみます。

一日定額プラン手数料(税抜)
証券会社 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下
松井証券 0円 300円/0円※1 400円 600円
SBI証券 96円 191円 429円 762円
岡三オンライン証券 99円 200円 429円 858円
ライブスター証券 400円 400円 500円 800円
マネックス証券 2,500円 2,500円 2,500円 2,500円
カブドットコム証券
東海東京証券
野村証券 2,381円 2,381円 2,381円 2,381円
大和証券 3,000円 3,000円 3,000円 3,000円

(2016年1月19日現在)

※1新たに現物取引口座を開設して6ヵ月後の月末までは取引手数料が0円です。以降は300円かかります。

全体的に一日定額プラン手数料のほうが高くなる傾向にあるのですが、ネット証券会社のそれと比較すると、総合証券会社のものは高額な設定となっています。

ネット証券会社大手の松井証券では、10万円以下の取引手数料は0円です。それに対し、野村証券は2,381円、大和証券は3,000円となっています。手数料の面から比較すると、総合証券会社のオンライン取引を利用する理由は見当たりません。

株取引における取引コストを抑えて取引したいなら、ネット証券のいずれかを利用するのが賢明です。

 投資スタイルに応じて選別する証券会社

取引手法によって投資金額が違い、取引回数も変わってくるので、取引方法によって利用すべきネット証券口座が変わります。

株初心者におすすめの少額投資、一日の内に何回も株取引を行なうデイトレード、売却益、株主優待や配当金を狙った長期保有投資、この3つの投資方法における相応しい証券口座を分析してみます。

 少額投資ならライブスター証券か松井証券が最も安い

株初心者はできるだけ少額から、10万円または20万円以下の少額から投資を始め、株式取引に慣れてから投資金を増やすのが安全です。10万円以下または20万円以下の株取引の場合、ライブスター証券か松井証券がおすすめです。

1約定ごと手数料プランは、ライブスター証券の取引手数料が10万円以下・20万円以下の両方で最安となっています。1か月の内数回しか取引しないというのであれば、ライブスター証券のワンショットプランでの株取引がひとつの選択肢になります。

10万円以下の取引に限り、松井証券では取引手数料が0円と、最安です。20万円以下の取引手数料に関して言えば、最安のSBI証券よりも100円以上高くなってしまいます。

ですから、10万円以下の取引だけなら松井証券で、20万円以下の取引はライブスター証券がベストチョイスになります。

 デイトレードなら松井証券・SBI証券が最も安い

デイトレードの取引手数料は、10万円以下または50万円以下、100万円以下なら松井証券、20万円以下ならSBI証券が最も安く済みます。

デイトレードは一日の内に何回も取引を行ない、小さな売却益を狙って最後に「ちりも積もれば山となる」を目指す取引手法です。つまり、取引回数が桁違いに多いデイトレードをするなら、手数料が固定の「定額プラン」の選択が不可欠となります。

 長期保有なら松井証券とライブスター証券が最も安い

10万円以下の取引は手数料最安の松井証券が、その他の価格帯取引は手数料最安のライブスター証券がおすすめです。

株を長期保有して売却益、株主優待または配当金を狙う場合、取引回数は年にほんの数回で、一日の約定自体も1回にとどまることがほとんどです。

まず、10万円以下と20万円以下の取引における、ネット証券会社の手数料を比較してみましょう。

ご覧の通り、10万円以下の取引ならば松井証券の定額プラン取引手数料が0円で最安、20万円以下ならばライブスター証券の1約定ごと手数料(一律(つどつど)プラン)が97円で最安、50万円以下と100万円以下の取引両方でも、ライブスター証券の手数料が180円、340円と最安です。

信用取引の取引手数料比較

信用取引の取引手数料を比較してみます。信用取引も、現物取引と同様「1約定ごと手数料プラン」と「一日定額プラン」に分かれています。

一日定額プランで比較

信用取引の一日定額プランは、デイトレードでの株運用を考えている方に推奨されるプランです。実は、デイトレーダーは、現物取引ではなく信用取引で株を運用することがほとんどです。なぜなら、差金決済ができ、手数料が安いという2つのメリットがあるからです。しかも、一日で全ての売買を終えるデイトレードであれば、弁済にかかる金利を低く抑えることができます。

以下は、証券会社ごとの定額プラン手数料を比較したものです。松井証券は10万円以下の手数料が最も安い上に、デイトレードの手数料が無料になる「一日信用取引」制度を運用しています。デイトレーダーには人気の高い証券会社です。

一日定額プラン手数料(税抜)
証券会社 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下
松井証券※1 0円 300円/0円※2 500円 1,000円
SBI証券 96円 239円 239円 477円
岡三オンライン証券 99円 200円 500円 700円
ライブスター証券 400円 400円 400円 400円
マネックス証券 2,500円 2,500円 2,500円 2,500円
カブドットコム証券
東海東京証券

(2016年1月19日現在)

※1返済期限が当日のデイトレード専用の一日信用取引を利用すると、約定代金にかかわらず手数料が0円になります。
※2新たに信用取引口座を開設して6ヵ月後の月末までは取引手数料が0円です。以降は300円かかります。

1約定ごと手数料プランで比較

1約定ごと手数料プランで比較すると、一律(つどつど)プランが適用されるライブスター証券が最も安くなっています。約定金額にかかわらず、一律80円しかかからないところに魅力があります。

1約定ごと手数料(税抜)
証券会社 10万円以下 20万円以下 50万円以下 100万円以下
ライブスター証券 80円 80円 80円 80円
岡三オンライン証券 99円 150円 300円 500円
カブドットコム証券 99円 179円 449円 760円
マネックス証券 100円 180円 341円 609円
SBI証券 143円 143円 191円 360円
東海東京証券 599円 599円 599円 599円
松井証券

(2016年1月19日現在)

Sponsored Link