株式投資におけるテクニカル分析

株式投資をする際の銘柄選びの分析手法として、経済情勢や個別銘柄の財務状況、将来性などを分析するファンダメンタルズ分析と並んで代表的な方法としてテクニカル分析があります。テクニカル分析はどのようなもので、どのように株式投資に活用することができるのでしょうか?

テクニカル分析はどのような時に使われるか

テクニカル分析は、過去の株価データをもとに今後その銘柄の株価が上がるのか、下がるのかといったことを分析します。株価は、需要と供給の力関係で動きますが、長期的に見れば業績と一致してきます。一方、短期的に見れば業績と関係なく動いてしまいます。テクニカル分析は、主にこうした業績と関係ない動きを捉えるための手法だと言うことができます。

テクニカル分析の方法は大きく2つあり、1つは株価チャート分析、もう1つはテクニカル指標を用いた分析です。

株価チャート分析

チャートとは、株価の値動きを価格や時間を軸としてグラフとしたものですが、株価チャート分析では、このチャートの動きのパターンを分析して、現在の株価のトレンドを探ります。

先ほども書きましたが、株価は短期的には業績とはあまり関係なく、需要と供給により動きます。この動きには人間の心理も色濃く反映され、同じようなパターンが繰り返されることが多々あります。

もちろん、株価チャート分析は過去の投資家達の判断を分析するものなので絶対的なものではないのですが、株価チャート分析を学ぶことにより、より確率の高い判断を行うことが可能になります。

テクニカル指標を用いた分析

テクニカル指標とは、過去の値動きやチャートを元に作成される指標のことで、株価チャート分析だけでは分析できないことも分析できるようになります。たとえば、ボリンジャーバンドと呼ばれるテクニカル分析の手法がありますが、ボリンジャーバンドでは移動平均線という指標を用います。

移動平均線は、一定期間の株価の終値の平均値を割り出してグラフ化したものです。たとえば、10日間の移動平均線であれば直近の10日間の終値を合計して、10で割ったものをつなげてグラフにします。ボリンジャーバンドでは、移動平均線から大きく離れた時に買いや売りの投資判断をします。

テクニカル分析で見る買い時売り時

実際に株価のトレンドを把握する際には、株価チャート分析とテクニカル指標の両方を活用します。テクニカル指標にはさまざまなものがありますが、株価チャート分析と移動平均線で株価のトレンドを把握するのが最もシンプルな方法です。

移動平均線は、先にお伝えしたように、一定期間の終値の平均値の推移をグラフにしたものです。一定期間の取り方は、5~10日の短期から3カ月、1年と長期までさまざまですが、株価は移動平均線あたりを推移することが多いです。

この移動平均線の期間の長さは、設定期間が短い程現実の株価の動きに近くなり、長い程長期的な流れを示すという特徴があります。期間を短くとった移動平均線は短期的な流れを把握するのに役立ち、期間を長くとった移動平均線は長期的な流れを把握するのに役立ちます。同じチャート上で長短複数の移動平均線を重ね合わせてみるとより適切な分析を行うことができるようになります。

移動平均線の基本的な見方

移動平均線と株価チャートを組み合わせることで現在のトレンドを把握することができます。

株価が移動平均線よりも上にあり、移動平均線が上昇している場合

株価が移動平均線よりも上にあり、移動平均線が上昇している場合には強い上昇トレンドにあります。

株価が移動平均線よりも下にあり、移動平均線が下降している場合

株価が移動平均線よりも下にあり、移動平均線が下降している場合には強い下降トレンドにあります。

株価が移動平均線よりも上にあるが、移動平均線は下降している場合

株価が移動平均線よりも上にあるが、移動平均線は下降している場合は、現在は上昇トレンドであるものの、今後下降トレンドに入っていく可能性がある状況です。

株価が移動平均線よりも下にあるが、移動平均線は上昇している場合

株価が移動平均線よりも下にあるが、移動平均線は上昇している場合は、現在は上昇トレンドであるものの、今後下降トレンドに入っていく可能性がある状況です。

基本的には、上昇トレンドの時に株を購入して、下降トレンドへの転換が見えてきたら売却します。空売りの場合は下降トレンドの時に株を購入して、上昇トレンドへの転換が見えてきたら売却します。

また下降トレンドにある場合には購入を控えるのも効果があるでしょう。

テクニカル分析の勉強方法

株式投資には勉強が不可欠です。テクニカル分析の勉強方法には、主に3つの方法があります。

読書による勉強方法

テクニカル分析にはさまざまな手法がありますが、書店に行くとその手法毎にさまざまな書籍が販売されていることを見ることができます。最初はテクニカル分析全体を扱った基本的なものからはじめ、チャート分析や移動平均線について解説したもの、慣れてきたらボリンジャーバンドなどの手法を勉強してみるなどしてみると良いでしょう。

インターネットによる勉強方法

インターネットで検索するだけでもある程度の内容の知識を取り入れることができます。特に株式投資は株式投資という分野だけに留まらず幅広い知識が必要になります。お金をかけずに基本的な知識を得る方法としてインターネットを有効活用すると良いでしょう。

実際にチャートを分析する方法

株価チャートの読み方や移動平均線の作り方を勉強したら、実際に過去の株価チャートを分析してみたり、エクセルなどのソフトで株価チャートや移動平均線のグラフを作成してみたりすると良いでしょう。読書やインターネットで知識を得ることも大切ですが、実際に株価チャートを分析すること無くしてテクニカル分析の上達はありません。

高機能のテクニカル分析ツールを利用できる証券会社

ネット証券の中には、こうしたテクニカル分析のできるツールを提供している証券会社がいくつかあります。

SBI証券

SBI証券HYPERSBIではテクニカル分析に必要なチャートが約40種類用意されています。ニュース閲覧機能や株価チャートの閲覧機能など一通りのものは揃ったツールです。HYPERSBIの利用には月額540円かかりますが、SBI証券で信用取引口座か、先物・オプション取引口座を開設すると月額永久無料で利用することができます。

マネックス証券

マネックス証券では、新マネックストレーダーというツールが提供されています。新マネックストレーダーでは、移動平均線や出来高などの様々なテクニカル指標を株式チャートに表示することができます。また、新マネックストレーダーでは「移動平均線のゴールデンクロス」など、150種類以上もの売買シグナルとなるテクニカル指標が登録されています。マネックス証券の新マネックストレーダーは無料で利用することができます。

岡三オンライン証券

岡三オンライン証券の岡三ネットトレーダーでは、移動平均線やボリンジャーバンド、ストキャスティクスやMACDなどさまざまなテクニカル指標を利用することができます。岡三ネットトレーダーは無料の、ブラウザで動く岡三ネットトレーダーWEBから35日で980円の岡三ネットトレーダープレミアム、エクセルも活用できる35日で4,630円の岡三RSSまで複数のツールが用意されています。

これ以外にも高機能なテクニカル分析ツールを提供している証券会社はありますが、基本的な内容はどれも押さえられており、実際にどれを利用するかは、人それぞれです。

しかし、上記で説明したようにテクニカル分析ツールを利用するには利用料が発生する場合もありますので、最初から無料のマネックス証券の新マネックストレーダー等から自分に合うかどうかを試してみて、合わないようであれば他のツールを探してみる、といったやり方がおすすめです。

テクニカル分析は株式投資に欠かせない

テクニカル分析は、ファンダメンタルズ分析と合わせて株式投資には欠かせないものです。テクニカル指標には難しいものもありますが、まずは株式チャート分析と移動平均線の分析を覚え、証券会社で用意されている高機能なテクニカル分析ツールも少しずつ活用できるようにしていきましょう。

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