株のスイングトレード

スイングトレードとは、比較的短期の数日間(長くても3週間程度)のうちに取引を完結させる手法のことを指します。スイングトレードは少なくとも1日以上買ったものを持ち越すことから、1日に取引を完結するデイトレードとは区別されています。

スイングトレードは比較的短期の取引手法ではありますが、スイングトレードのメリット・デメリットがあり、それを正しく理解したうえで取引に臨む必要があります。

スイングトレードのメリット

スイングトレードは比較的短期の取引となりますが、当初から少なくとも数日間は買いポジションを保持すると決めて開始する取引です。このこと自体がデイトレードに比べて大きなメリットとなります。

一般的に、上昇中の銘柄は取引開始の9時の時点で高く始まることが多いです。つまり、買った株を翌日まで持っていないと朝の株高の恩恵を受けることができません。つい売ってしまって翌日株価を見てみたら値上がりしていて悔しい思いをする、というのは株式投資家であれば誰しも経験することです。そうした利益の取り逃がしを防ぐためのトレードがスイングトレードです。

スイングトレードのデメリット

スイングトレードは株を数日間持ち続ける取引ですから、夜などの取引時間外で予想外のニュースが出た場合、損失を大きく膨らませてしまうことがあります。

また、業績発表や重要な開示情報などは、通常取引時間中には発表されることはありません。もし、取引時間中に発表するとなれば、取引中の株価にも大きな影響が及びます。このため、取引時間外に重要情報が開示されることになります。

仮にそうした情報が発表された場合、翌日の取引開始時間に情報が織り込まれた形で取引が始まります。影響を一番に受けるのはスイングトレーダーです。数日間から2週間程度で収束させるつもりの取引でもリスクにさらされているのです。

スイングトレードがおすすめの2つのタイミング

スイングトレードは比較的短期間に売買を決する取引手法です。そのため、スイングトレードを最も効果的に利用できるタイミングが2つ存在します。

①明確な株価のトレンドが出たとき

スイングトレードは、株価の価格推移を表示するチャートで明確なトレンドが出たときに取引を実行します。トレンドは上昇波動でも下落波動でもどちらでも構いません。上昇波動が出ているときに買い、下落波動が出ているときに空売りすればいいだけです。

②テクニカル分析の中でフィットするものを見つけたとき

スイングトレードはチャート分析をしながら取引しますが、チャート分析手法は多くのものがあります。ただし、一つの分析手法にこだわる必要はなく、使える手法はどれを使ってもいいのです。

昔から多くの人が参考にしている25日移動平均線でも十分役に立ちます。25日移動平均線は、右肩上がりであれば今後も上昇、右肩下がりであれば今後は下落という割り切った見方でもよいかと思います。

移動平均線を使ってみたらきれいな上昇のトレンドラインが描けている場合にはそれを使えばいいですし、その他の指標に従って動いていればそれを使えばいいだけです。

そして、利益を出すことに貢献してくれたテクニカル指標であってもいつかは現実にフィットしなくなるタイミングがあります。その場合にはフィットする別のテクニカル指標を見つけるようにしましょう。

スイングトレードに必要な2つの能力

スイングトレードで良い成績を収めるために必要な2つの能力を紹介します。

①チャートで上昇銘柄を選別する能力

チャート上で株価推移を見たときに上昇波動を描いているものの中から、買い銘柄を探すことになります。チャート上できれいに上昇波動を描いているものを選別する能力が必要です。

この選別する能力は簡単に身につくものではありませんが、毎日研究して予測し、結果の検証をしてみましょう。徐々に精度は上がってくるはずなので、精度が上がってきたら自信を持って取引を実行しましょう。

②予測から外れた動きをしたときに損切りできるメンタル

株を買っていれば儲かるときもあれば損するときもあります。これはどんなトレーダーで起こりうる事態なので、取引の結果損失を発生させること自体は大きな問題ではありません。重要なのは、損が出てしまったときにどのように対処するかということです。この損失に対処することを損切りといいます。

スイングトレーダーは損失限定をするための損切りを淡々と行うことができなければなりません。自分の銘柄が予想外に下落してしまうと、買っていた銘柄に損失限定のための売りを出すのは嫌なものです。

自分の過ちを認めることは人間の心理としてはどうしても避けたいものです。もう少しすれば戻るのでは?と観察していたい心理は誰しも持っているものです。ただし、それを放っておくことで損が拡大してしまっては再起も図れなくなってしまいます。損切りは徹底して行わなければなりません。

損切りした後に株価が反転上昇する、ということも経験することになるでしょう。ただし、それは自分の買った時が誤っていたことが原因ですから、経験値を上げたという程度に考えておけばよいのです。

カリスマトレーダーと言われる人もすべての取引が黒字ということはありません。トータルで勝てば良い、というぐらいに気楽に損失と向き合うメンタルが必要です。

スイングトレードが向いている2つのタイプ

スイングトレードに必要な能力を踏まえると、以下に紹介する2つのタイプの方にスイングトレードは推奨されます。

①バランス感覚に優れた人

スイングトレードは投資期間で考えるとデイトレードと長期投資の中間に位置付けられます。デイトレードは株価の値動きを表すチャートを中心に取引を組み立てる一方で、長期投資は企業の本質的価値を分析することで取引を組み立てます。スイングトレードは、チャート分析を中心に、最低限の企業分析を好むタイプに向いています。

この場合の企業分析は企業の本質的価値を検討するというレベルまでは必要ありません。その会社の定期の業績発表がある日に、その内容ぐらいは抑えておく程度で問題ありません。

値動きを確認するうえではチャートは非常に重要ですが、一方で企業の本質的価値が最終的には株価を決めます。この本質的価値に近づいていく動きをとらえるのがスイングトレードで、それにはある種のバランス感覚が必要です。

②時間に制約のある人

スイングトレードは基本的には買った株を持ち越して利益が大きくなるのを待ちます。このため、デイトレードのように日中ずっと値動きを見ている必要が無いので、サラリーマン投資家に向いています。

日中ずっと値動きを見ていると様々なニュースに株価が反応するので大きな動きを見逃しがちになります。大きな動きをとらえるには、毎日の値動きを簡単に確認するだけで問題ありません。スイングトレードはサラリーマン投資家の理想的な投資スタイルの一つです。

スイングトレードに向いているネット証券

スイングトレードに向いているネット証券としては、カブドットコム証券マネックス証券あたりになります。

スイングトレードは数日間のうちに買いと売りを実施しますから、買った銘柄を売却するタイミングが取引の成否を分けることになります。サラリーマンでも取引できるスイングトレードですが、条件付き注文でしっかりと利益をとることが大切です。

なお、株取引の注文方法には以下のようなものがあります。

  1. 指値注文・・・取引株価を指定して注文執行
  2. 成行注文・・・取引株価をしないでとにかく注文を執行させる
  3. 逆指値注文・・・買っていた株が指定した株価以下なったら売り注文執行
  4. 指値+逆指値・・・指値注文と逆指値のどちらか条件に合致すれば取引執行

③の逆指値、④指値+逆指値がスイングトレードに必要な条件付き注文です。両方ともできるのが、カブドットコム証券、マネックス証券などです。スイングトレードはこの2つの証券会社のいずれかで行うのがよいでしょう。