株と投資信託の違いと投資先について

投資にはさまざまなものがありますが、この内株式投資と投資信託ではどちらに投資するのが良いのでしょうか。預貯金も含めた元本保証や、最低売買価格や手数料、利益面での違いについてお伝えします。

株と投資信託の違い

投資といえば、株式投資以外に投資信託という選択もあります。投資信託は、多くの投資家からお金を募り、集まった資金(ファンド)を運用会社が株式や債券、不動産などに分散投資するものです。リスクの分散や少額から投資を始められるなど、投資信託にはいくつかのメリットがありますが、株式投資と投資信託どちらに投資するのが良いのでしょうか。

投資信託の仕組み

投資信託の仕組み

仕組み面

株と投資信託の仕組み面の違いで、特に投資初心者にとって大きなところは、投資信託は少ない資金から投資を始められるという点でしょう。株は単元株という最低売買単位が設定されており、投資に必要な最低単位が数十万円から場合によっては数百万円と個人投資家にとって大きな額となりますが、投資信託であれば最低1万円からのスタートが可能です。

また、50万円の資金で投資を始めようとした場合、株式投資では3銘柄~4銘柄が限界でしょう。しかし、投資信託であれば投資した資産はプロ(運用会社)が株式や債券、不動産等異なる資産に投資をするためリスクを分散することができます。

手数料面

投資信託は株式投資と比べると少額で始められたり、資産に関する知識がなくともプロが運用してくれたり、リスク分散してくれたりと良いことずくめのように思えますが、大きな問題となるのが手数料です。投資信託にかかる手数料は、購入時に支払う販売手数料の他に、所有し続ける限り支払う信託報酬があります。

購入時にかかる「販売手数料」

投資信託は購入する時に手数料がかかります。これは株式投資でも同じことですが、ネット証券会社を利用することで、たとえば、1回の取引金額が30万円~50万円だとするとカブドットコム証券で250円、SBI証券で272円、マネックス証券で450円と安く抑えることができます。

投資信託の販売手数料は、ノーロードファンドと呼ばれる無料のものや定額のものもありますが多くは購入金額の3%程度の手数料を取られてしまいます。100万円の投資信託を購入した場合には3%+消費税の32,400円を支払い、残りの967,600円を運用していくことになります。

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持ち続けるだけで費用が発生する「信託報酬」

投資信託には、持ち続けるだけで費用が発生する信託報酬という手数料があります。信託報酬は管理手数料とも呼ばれることもある通り、投資信託の日々の運用と管理コストとして発生する手数料です。この信託報酬は、運用会社および販売会社が受け取る委託者報酬と、資産の管理をする信託会社が受け取る受託者報酬の2つに分かれます。

信託報酬は年間0.2%程度のものから、2%のものまでさまざまです。また、信託報酬は年額で表示されますが、日割り計算されて日々純資産から天引きされていきます。販売手数料のかからないノーロードファンドであっても投資信託であっても信託報酬は発生するので注意が必要です。

解約時にかかる「信託財産留保額」

投資信託の中には、解約時に手数料がかかるものがあります。この、投資信託の解約時にかかる手数料のことを信託財産留保額といいますが、これは投資信託の解約によってかかるコストを負担するものであり、またその投資信託を購入している他の投資家への価格の影響を無くすための費用です。信託財産留保額は、無料の投資信託もありますが、一般的には0.1%~0.5%となっていることが多いようです。

インデックスファンドとアクティブファンド

投資信託にはさまざまな商品がありますが、その中にインデックスファンドアクティブファンドと呼ばれるものがあります。インデックスファンドとは、日経平均株価や、TOPIXなどをベンチマーク(インデックス)として、その数値と同じような動きをする運用を目指すファンドのことで、アクティブファンドとは独自の銘柄選択や資産配分によりベンチマークを上回る投資成果を目指すことを目標とするファンドのことをいいます。

一般的に、インデックスファンドよりアクティブファンドは手数料が高く、販売手数料はインデックスファンドであれば1~2%で、中には無料のものがあるのに対して、アクティブファンドは3%~4%が多くなっています。

株式投資 投資信託
販売手数料 ネット証券であれば30万円~50万円で180円~500円程度 アクティブファンドであれば購入金額の3%~4%が多い。
インデックスファンドであれば1~2%や無料のものも有り。
信託報酬
(管理手数料)
なし 1%程度
(0.2%~2%までさまざま)
解約手数料 なし 信託財産留保額
0.1%~0.5%
50万円購入 1銘柄毎に180円~500円 アクティブファンド
購入時15,000円~20,000円
インデックスファンド
購入時5,000円~10,000円
以降毎年5,000円
解約時500円~2,500円

利益面

株式投資と投資信託の利益の計算方法はほとんど変わりません。株式投資の利益売買益配当金株主優待がありますが、投資信託は売買益と分配金が利益となります。ただし、投資信託の場合売買益より分配金にウェイトを置いて考えるほうが一般的です。

「売買益」はほとんど同じ

売買益に関しては、株式投資も投資信託もほとんど同じ考えで構いません。購入時より売却時の方が高ければ利益となり、安ければ損失となります。また、利益が発生した場合は20.315%の税金が課されるという点も同じです。

分配金と配当金

投資信託における分配金とは、運用会社が投資した先の株の配当や公社債の利子収入、それらの売買益から、定期的に投資者に還元するものです。そのため、運用結果が悪ければ分配金はありません。また、投資信託の中には分配金を出さずにそのまま運用資金として組み込むタイプのものも存在します。前者であれば定期的な入金があるのに対して、後者は運用利益を貯め込んでいき、売却益を狙うことになります。

株式投資の場合、決算日の数日前に設定されている権利確定日に株式を所有している投資家に対して配当金が配られます。配当金も業績と連動しており、業績が悪ければ無配のこともあり、逆に良ければ増配となることもあります。
また、株式投資には株主優待という制度もあります。株主優待は配当金のおまけのような性格のもので、その会社の商品券や商品、施設利用券が貰えるなどさまざまです。

株式投資 投資信託
売買益 基本的にはいつでも換金可能 基本的にはいつでも換金可能。
解約手数料(信託財産留保額)がかかる場合も有り。
配当金
分配金
権利確定日に所有していれば配当金や株主優待 毎月分配型や3カ月分配型、再投資型などがある。

株・投資信託と預金の違い

株式投資や投資信託と、預金との大きな違いは、元本の保証の有無だといえます。預貯金であれば預けた金額に利子がつくことはあっても預けたお金が減って返ってくることはありません。一方で株式投資や投資信託の場合、運用結果次第で元本を割り込む可能性があります。

銀行の利子は低すぎる

銀行にお金を預けておけば、たとえばその銀行が倒産したとしても1,000万円とその利子までは国が保証してくれます。一方で、バブルの頃には普通預金で2%、定期預金で6%もあった預金金利は、ゼロ金利政策やマイナス金利の導入により非常に低いものとなっています。

たとえば、2016年4月現在のみずほ銀行の普通預金金利は0.001%、定期預金の金利は1カ月ものから10年ものまで全て0.01%となっています。100万円を預けていたとしても定期預金で年間100円、普通預金ではなんと10円にしかなりません(この利息には20%の税金が課されます)。投資先としては全く魅力がありません。

株式投資 投資信託 預貯金
元本保証 なし なし あり
利回り 配当金(0~5%など)
株主優待
株価の変動
分配金(3~10%など)
基準価格の変動
みずほ銀行
普通預金0.001%
定期預金0.01%
50万円購入 0円~25,000円/年+株主優待+株価の変動 15,000円~50,000円/年+基準価格の変動 普通預金5円/年
定期預金50円/年

株と投資信託どちらが良いか

以上株式投資と投資信託を比較して説明してきました。少額から始められることや手数料の違いがありましたが、投資家視点で見る株式投資と投資信託の違いは、株式投資が自分で投資先を選ぶのに対して、投資信託はプロに資産の運用を任せるものだということです。

過去に投資経験がなくて、これからも投資の勉強をする予定がないが、銀行に預けておくのはもったいない、と考えるのであれば投資信託のインデックスファンドなどに預けるのが良いでしょう。一方で、投資経験者や、これから投資の勉強をしていきたいという場合には株式投資で勉強を継続していけば、将来は投資信託よりも高い利益が得られるようになる可能性もあります。

投資信託は手数料が高い

もう一度、最初に示した投資信託の仕組みの図を見てみましょう。

投資信託の仕組み

投資家が直接関わるのは販売会社だけですが、投資信託には販売会社と運用会社、信託銀行と多くの関係者が存在します。関係者が多いということは、つまりそれだけ経費がかかることに他なりません。最初は投資初心者でも、経験を積むことによって投資のプロの運用より高い利益を出せるようになる可能性も0ではありません。

今後の株の運用を考えると株式投資が良い

投資信託と株式投資を比較して、その違いについて書いてきました。株式投資と投資信託はどちらにもメリットとデメリットがあり、必ずしもどちらが良いといえるものではありません。

ただ、今後株の運用を考えているのであれば、株式投資に手を出すべきだと思います。株式の運用により株式投資の嗅覚を鍛えることや、世の中の出来事に関心を持つことができるからです。

過度な失敗を避けるために、まずは少額からの投資を始めてみましょう。

>> 株を少額投資から始めてみる

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