板情報の活用による株の取引

板情報とはどの株価に何株の買いと売りの売買注文が出ているかを表示するものです。株価は買いと売りの均衡した価格で売買が成立しているため、その均衡した様子を一目で見ることができるのが板情報です。現在の値段を挟んで買いと売りの注文数が表示されており、各証券会社の表示の仕方はほぼ共通のものになっています。

板情報はリアルタイムで表示されることに特徴があり、変化する市場環境をダイレクトに反映している貴重な情報でもあります。このため、初心者の投資家にとって無視できない情報の一つとなっています。

板情報を使う2つのメリット

株式市場の状況をリアルタイムに反映する板情報の使用には2つのメリットがあります。

①板情報から銘柄の傾向をつかめる

板情報は株価を予想するための万能のツールではないものの、やはり一定の傾向は出てくることがあります。それは銘柄ごとに異なる特徴があるため、個別に研究する必要があります。

理論的には注文数の多い方に注文を入れておけば相場では勝てることになりそうですが、まったく逆の注文数の少ない方が勝てる傾向が出る銘柄もあります。これは日々個別の銘柄を観察して一定の傾向を掴めば、勝つためのルールとして自分の手の内に入れることができます。

こうしたルールは勝てる投資家であればいくつかは持っているものです。毎日の研究で自分だけの勝てるルールを作るようにしましょう。

②板情報で株価を予測する

板情報は買い注文と売り注文の総数が比較できるため、買い注文の数が多ければ株価も上がっていくと予想することができます。逆に売り注文の方が多い場合には株価が下がっていくと予想することができます。板情報はリアルタイムで表示されますから、注文数の変化からも相場の雰囲気をかぎ取ることも可能です。

急激な株価上昇の銘柄の板情報を見ていると、次から次へと買い注文が湧き出てくる感じで株価を押し上げていきますので、気分爽快です。買いが次から次へと沸いてくる感じであれば、同じ流れに乗って買い注文を入れ、大きな利益を狙うこともできるのです。

板情報を使う2つのデメリット

板情報にはメリットがある一方で、デメリットが2つ存在します。

①板情報も万能ではない

単純に注文株数が多い方が勝つというものでもありません。板情報は株価を指定して注文する指値注文のみ表示されます。株価を指定しないで注文する成行注文は表示されません。買い注文が多いと思っていると一気に株価が下がってくることがありますが、それは売買価格を指定しない成行の売り注文が大量発注されていることがあるからです。

板情報の表示のされ方として取引時間内のものと、取引開始前の表示のされ方は若干異なります。取引時間中の株価を指定しない成り行き注文は即座に取引が執行されるために表示されません。

しかし、取引時間前は成行注文であっても取引は成立しないため、成行注文の数が表示されます。つまり、9時にスタートする直前の8時59分には、買い注文と売り注文の均衡状態がはっきりとわかることになります。

このように板情報の使いどころを間違ってしまうと、無用な情報を追いかけてしまうことになりますので注意する必要があります。

②板情報では取引の動機が分からない

板情報は純粋に株の買いと売りの均衡状況をリアルタイムで表示する機能に過ぎません。このことから、取引の動機として長期投資なのか、やられているので一刻も早く処分したい取引なのかは分かりません。

もし、処分売りを急いでいる投資家が売り注文を出しているのであれば、大量に株式を売ってくるかもしれません。このような売り注文を行う投資家は株価が多少安かろうが、処分することを第一に売り注文を出してきます。

こうした状況であれば、買い注文を出すのは処分売りが落ち着いてから(株価が下落してから)で遅くありません。板情報ではこうした取引の戦略に役にはたちません。

板情報を使う時の2つの注意点

板情報は銘柄の傾向や株価を予想するときに効果を発揮するものですが、使用するときの注意点が2つあります。

①見せ玉に気をつけよう

弱肉強食を地で行くデイトレードの世界では時として犯罪スレスレの技を使って、相手を陥れようとする人が出てきます。株価が上昇する銘柄は買い注文が次から次へと出てくるものですが、それを演出するための見せ玉(みせぎょく)と呼ばれるものがあります。

株価が上昇して板情報にも大量の買い注文が入っている場合でも、実際は買う気がなく買値が上がっていくごとに低い値段の買い注文を取り消していく手法で活況を演じるトレーダーがいます。

こうした買う気の無い見せ玉は禁止されているのですが、禁止事項に引っかかっているかは証明が難しいものです。板情報だけでは取引の動機がつかめないので、板情報だけを頼りに取引するのは危険です。

②注文数が多い時に板情報を確認する

自分が複数の銘柄の注文を出すときには板情報を見る必要があります。買い注文をするのであれば板情報に出ている売り注文にぶつける形で取引が成立します。板情報に十分な売りが出ていないにもかかわらず、注文価格をしていしない注文方式である「成行注文」を入れてしまうと、思わぬ高値で取引が成立してしまうことにもなりかねません。

また、板情報に売りが出ていても他の人も同様に株を買おうとしています。このため、先に他の取引が成立してしまう可能性があるので、板情報に十分な株数の注文が出ていることを確認して慎重に取引を行うことが必要です。

証券会社のサービス

最近では板情報に関するサービスもネット証券を中心にサービス競争が盛んになり、証券会社のプロのディーラーと同様の情報を得ることも難しくなくなりました。

たとえば、SBI証券「フル板情報サービス」ではすべての板情報を表示することができるようになりました。板情報だけでなく成立した取引の注文数なども確認可能となり、もはや板情報のサービスのレベルを超えてきています。こうしたサービスの競争は後退することはありません。

サービスの向上とともに、トレーダーも進化しなければなりません。こうしたツールを使えば取引実績が向上するほど単純ではありませんが、勝ち組に至るには多くの努力が欠かせません。こうした板情報のサービスを使って取引の制度を上げる努力はしてみてはいかがでしょうか。そして、勝ち組の一人に名を連ねましょう!

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