長期投資

長期投資は数年間にわたって株を保有し続ける投資手法のことをいいます。明確な期間が決まっているわけではないですが、少なくとも3年以上の株式保有をしていないと長期投資とはいえません。長期投資は株価の上下動に一喜一憂しないで、企業業績の向上から生まれる株価上昇の好循環をじっくりと待つタイプの投資スタイルです。場合によっては数十年持ち続けることで成果を出すタイプの投資家もいます。

長期投資の王様ウォーレン・バフェット

アメリカの著名な投資家の一人にウォーレン・バフェットという投資家がいます。彼は長期投資で財を成しました。戦略はシンプルで一貫しています。それは「みんなが株に見向きもしなくなって安くなった時に買い、何十年でも持ち続ける」というものです。

彼は、買う銘柄は誰でも知っているような銘柄が安くなっているときに目をつぶって買うのが重要だ、と言っています。そして、彼は株式市場全体が低迷しているときに、チェリーコークが好きだからそれを売っている会社のコカ・コーラを買って、結果的には大儲けしています。

そして、銘柄選考のポイントは長期にわたって良質なサービスを提供し続けている会社という点も重要です。30年たっても同じサービス・製品を提供し続けているだろうと思われる会社を投資対象とする必要があります。

長期投資の5つのメリット

長期投資にはメリットが5つあります。

①長期的には成長する経済の恩恵を受ける

経済は景気の循環を繰り返し、景気がいいときもあれば悪いときもあります。しかし長期的にみれば、人類は景気の循環を繰り返しながら成長してきました。長期的に世界経済をみると現在も成長を続けています。

日本は少子化の影響で人口は減り始めましたが、世界全体でみると人口は増え続けています。人口増加に伴い世界経済も成長するので、投資は長期的に見ればリターンが勝るということは今後も変わりません。
長期的に見て経済が成長しているのであれば、モノやサービスを提供する会社も同様に成長していきます。成長する会社に投資すれば、長期的には会社の成長の恩恵を受けることができるのです。

②日々の動きに一喜一憂する必要がなくなる

デイトレーダーなどは、ほんの少しの動きでも見逃せないため、取引時間中はずっと株式市場を観察していなければなりません。投資を本業とするのであればともかく、自分の仕事や生活の時間まで注意していなければならないので、本来自分がしなければならないことにさえ集中できなくなります。

投資は自分の余裕資金を他の企業活動に託し、その企業が成長した果実を投資家がもらうというのが本来の姿です。投資したお金を原資に投資先の企業が成長し、そのことで株価が上昇するというWin-Winの関係を築くことが投資の真の姿なのです。

こうした投資の王道ともいうべきスタイルは長期投資で時間をかけない限り実現できないものです。市場の動きに一喜一憂することなく待ち続けることができるので、投資以外の物事に専念できるというのが長期投資の中心的なメリットです。時間をそれほどかけずに投資できるコストパフォーマンスの高さが長期投資のメリットです。

③長期投資だからこそ安いときに買える

株は安いときに買って高いときに売るということが、投資家の目標となります。これを実現するには株式市場に元気がないうちに投資をして、値上がりするまでじっくり待つ、という姿勢が欠かせません。

一方で、短期的取引のみ追いかけていると、値下がりしているうちに買うということは自殺行為にほかなりません。毎日下落している市場で買いを入れれば、損をするだけで終わってしまいます。

④企業業績の分析力が生きてくる

株式投資は本来企業の本質的価値を評価して将来性があれば買うのが基本です。しかし、短期投資になれば様々なノイズ(どうでもいいニュース)に株価が影響されるのは避けられません。短期で株式市場を追いかけていると、ノイズばかりに反応して何が正しい判断なのか分からなくなってしまうこともあります。
短期の値動きはともかく、長期的に見れば会社の収益力を反映した株価に落ち着くものです。長期でどっしり構えていれば、競争力のある会社の株が上がってくることは歴史が証明しています。

⑤安定株主になると得られるメリット

株を1年以上持っていると、配当金が貰えます。配当金は企業の利益の中から分配されますので、黒字の企業しか配当金は出せませんが、ほとんどの企業は黒字ですから配当金を出しています。配当金をもらうには、通常は企業の決算期末で株を持っていることが条件ですから、1日のうちに持ち株を決済してしまうデイトレードでは配当はもらえません。

また、配当金の他に株主優待券を配っている企業もあります。レストランチェーンの会社は無料食事券など、お得なサービスの恩恵を受けることができます。

さらに、株主は株主総会で議決権を行使できます。企業の基本的な経営事項について株主総会などで議題に賛成・反対の意思表示をすることができます。議決権を適正に行使することが将来的に企業を正しい方向に導くというのは地味ながら大変意味のあることです。

長期投資の2つのデメリット

長期投資にはメリットがある一方で、2つのデメリットが存在します。

①結果が出るまでに時間がかかる

人間だれしも買った株については気になり日々の値動きを追いかけてしまいがちになります。ただ、買った株がそれなりの利益を実現するまでには多くの上昇・下落を乗り越えて待つしかありません。数年、極端に言えば数十年にわたって持ち続けなければ、大きな上昇相場に巡り合うことができないかもしれません。

過去の株価の値動きを見ることのできるチャートで、できる限り長期間の値動きをみてみると、株の長期投資をすることがいかに大きなリターンをもたらすか教えてくれるでしょう。それにもかかわらず、少しの上昇で利益確定売りを出してしまったりする投資家は後を絶ちません。

上がりきるまで持ち続けるということは、想像以上に難しいことです。利益を失うことの恐怖から逃れたいための株を手放してしまうのです。結果がでるまで待ち続ける鉄の意志が必要になります。

②突発的事件の影響は避けられない

長期投資をしていると、必ずと言っていいほど急落の局面を経験します。2000年代に限って大きなものをあげるだけでも、アメリカ同時多発テロ、リーマンショック、ギリシャショック、東日本大震災などの影響で株式市場は大きく動揺しました。

そうした突発的事件は予測不可能であるので、事実を受け入れるしかないのですが、株価という点で言えば変動が大きくなるのは避けられません。市場参加者が動揺すれば必要以上に株価が下落してしまうことになります。

これについての対策は余裕をもって投資をして、常に現金をある程度確保しておくという以外にありません。

長期投資に向いているネット証券会社

では、長期投資を実践するのにぴったりの証券会社というのはあるのでしょうか。長期投資は1度買ってしまったら余程のことがない限り売ることはありません。ということは、手数料の安さは考慮する必要はほとんどありません。

一番重要なのは、経営が安定していることです。もちろん、どの証券会社も顧客が買った株は分別管理していて、その証券会社が倒産しようが金融資産は守られます。ただ、長期で保有する金融資産を預けている証券会社が倒産でもしてしまえば、自分の資産を取り返すのに手間がかかります。

長期投資のメリットを十分得るには長期で結果が出るまで安定して管理してくれるところです。SBI証券をはじめとした大手ネット証券会社と永くつきあうつもりで証券会社を選ぶといいでしょう。