休日の株の売買

会社員や学生にとって、休日で株の売買ができれば投資の幅が広がります。しかし、土日は取引所休業日ですので通常株の売買はできません。

ではもう少し視野を広げて平日でも18時以降の夜間や、祝日なら取引できないものでしょうか。このような日中の取引時間外で投資する方法を紹介していきたいと思います。

忙しい時間に無理して投資を実践しなくても余裕のある時間に取引できるのであれば、投資の成果をよりいっそう上げることができます。

日本の取引時間について

日本で一番大きな証券取引所である東京証券取引所では、現物株が取引できるのは平日の9時から11時半まで(前場)と、午後0時半から3時まで(後場)となっています。平日のみ取引が可能ですので、日本の現物・信用取引は金曜午後3時過ぎてしまった後に注文を入れても金曜日には取引成立しません。この場合、翌営業日(通常は月曜日)の注文という扱いです。

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金曜日午後3時で現物株・信用取引株市場は取引終了となってしまいますが、この取引は職業投資家以外の人にとっては非常に使い勝手が悪いといえます。

証券取引所の休日

証券取引所の売買立会の休業日は、以下の通りです。

  1. 土曜日、日曜日
  2. 国民の祝日
  3. 前日及び翌日が国民の祝日である日
  4. 年始3日間(1月1日~3日)及び年末12月31日

具体的には、以下が日本の国民の祝日となります。国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第43号)により、2016年から「山の日」が新たに国民の祝日となりました。

祝日 日付
元日 1月1日(2016年1月1日)
成人の日 1月第2月曜日(2016年1月11日)
建国記念の日 2月11日(2016年2月11日)
春分の日 3月20日or3月21日(2016年3月20日)
昭和の日 4月29日(2016年4月29日)
憲法記念日 5月3日(2016年5月3日)
みどりの日 5月4日(2016年5月4日)
こどもの日 5月5日(2016年5月5日)
海の日 7月第3月曜日(2016年7月18日)
山の日 8月11日(2016年8月11日)
敬老の日 9月第3月曜日(2016年9月19日)
秋分の日 9月22日or9月23日(2016年9月22日)
体育の日 10月第2月曜日(2016年10月10日)
文化の日 11月3日(2016年11月3日)
勤労感謝の日 11月23日(2016年11月23日)
天皇誕生日 12月23日(2016年12月23日)

なお、以上が証券取引所の売買立会の休業日ですので、証券取引所にはお盆休みはないということになります。

PTS(私設取引システム)で夜間取引

東京証券取引所のような公設の取引所は夜間取引ができませんが、PTS(私設取引システム)を用いて夜間取引が可能な証券会社があります。コスト面での問題から今はSBI証券など限られた証券会社のみPTSで株を買うことができます。取引量が多い大型株を取引するのであれば、日中の取引と同じ感覚でできそうです。

ただ、全体的には売買の出来高が非常に少ないため、SBI証券以外の証券会社ではPTSの取り扱いを停止しています。また、株が売りに出ていても極端に高い価格でしか出ていないような銘柄も少なくないので、どうしても小口の取引となってしまいます。

時間外取引なら先物取引

PTSで株取引が自由にできないとすると、現物取引ではなくもっと視野を広げてデリバティブ取引先物取引を実践するしかなさそうです。デリバティブ取引とは金融派生商品取引で、現物株市場が動いていない時間帯でも取引可能となっています。

株の現物取引ではなく、たとえば「日経平均」のような株価指数を取引するもので、対象は日経平均や金などの商品、国債などの債権などを指数化したものが取引されています。

夜間取引なら日経平均先物がおすすめ

日本株の現物・信用取引は上記の日中の時間帯での取引に限られています。時間外で取引したいのであれば日経平均の時間外取引がおすすめです。日本時間16時半より翌午前3時まで、10時間30分の取引時間となり十分な時間が取れます。

純粋に休日の取引ではありませんが、日中は別に忙しいことがある人でも、これぐらい長い時間で取引可能であれば、どこかのタイミングで取引が可能になるでしょう。

アメリカの株式市場は夏時間が日本時間22時30分から、冬時間が日本時間23時30分から始まります。アメリカの株式市場は世界一の取引市場ですから、その動きは翌日の日本株に影響を与えます。

たとえば、アメリカのある大手金融会社が破たんした、といったニュースが出ればアメリカ株式市場は急落するでしょうから、その影響は翌日の日本株式市場の急落につながります。

夜間のうちに日経平均先物を売っておければ、持ち株の下落ダメージを和らげることができますし、場合によっては大きく儲けることも可能です。

問題はリスク管理

日経平均先物は証券会社から資金を借りた状態で取引するものですから、多くのリスクが伴います。加えて、夜間取引となると海外市場の影響を受けるため、さらにリスクが増幅される可能性をはらんだ取引となります。

どの程度の損失まで受け入れることができるか、あらかじめ計算したうえで損失限定の逆指値注文などを実行できなければなりません。

デリバティブ取引は少ない自己資金で投資額を何倍にも膨らませて取引することが可能です。日経平均先物は通常自己資金の10倍以上の取引を実行できるように設計されていますので、ハイリスク・ハイリターンの取引を自分でリスク管理しなければなりません。

リスクがあっても先物取引をできるようにしておきたい

何年かに1度は海外市場の波乱要因で日本株も大きく下げることがあります。リーマンショックやギリシャショックなど、日本以外の要因で大きく株が下がってしまうことはこれからもあるでしょう。

そうしたニュースが夜間に流れた場合、翌日の株暴落は必至です。

このときに翌日の暴落を待つのではなく、先物を売って翌日の損失を限定する取引をできる技術を持っておきたいものです。

こうした先物を使った取引は日経先物ですと100万円前後から、日経平均先物ミニですと10万円程度から取引可能です。

もし、日経平均が1000円下落したら日経平均先物1枚売っておくことで100万円の利益を上げることができます。同様に日経平均先物ミニを1枚売っておけば10万円の利益を上げることができます。

カバードワラント

先物はリスクが大きいことから、先物に比べてリスクを限定したいという方にはカバードワラントという投資対象商品もあります。休日の取引はできませんが、朝9時から23時50分まで取引することができるので、アメリカ市場が開く時間(夏時間22時半、冬時間23時半)以降の取引も可能です。

アメリカ市場で大きく変動があった場合、翌日の市場が開く前に投資することが可能という点では先物のリスクが怖い方はカバードワラントが良いでしょう。

カバードワラントの最大リスクは投資金額に限定されますので、投資金額以上の損失を被る可能性のある先物よりも手軽な投資手段であると言えます。

外国株式は祝日でも可能

外国株式の投資は近年ネット証券で投資対象を広げてきているので今後はより一層広がりを見せてくると予想されます。

外国株であれば日本の祝日でもその国の株式市場が開いていれば取引可能です。

もちろん、外国株に投資するには証券会社と外国株取引口座を開設しなければなりませんが、ハードルはそれほど高くはないので現物株をきちんと取引した実績があれば問題ないです。

日本市場よりも成長力のある外国を本拠とする会社への投資であれば、長期的に投資しておけば報われる可能性が高くなります。

日本のように人口減少社会では成長していくのは容易ではないですが、世界最大の米国はいまだ人口増加が続いており、緩やかながらも着実に成長していくと思われます。そうした米国株をはじめインド・ブラジルといった新興国の株式投資も対応している証券会社が増えてきました。

おすすめの証券会社は、①マネックス証券、②SBI証券で、なかでもおすすめはマネックス証券です。他社に比べて取引手数料がかなり安くなっているからです。3社とも主要な株式の取引ができるようになっていますから、取り扱い銘柄数にはあまりこだわる必要はなさそうです。

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先物や外国株式ならCFD(差金決済取引)

CFDとは差金決済取引というもので、売買にかかる取引金額を証券会社とやり取りするのではなく、売買の結果として生じた金額のみ清算する取引です。

通常の現物取引で1000円の株を100株買い1200円で売り抜けたとします。この場合、現物取引ですと証券会社に10万円を払い込み、売却すると12万円が戻ってきます。

しかし、CFDは売買価格の差額の2万円を自分の口座に振り込んでくれるだけです。このとき証券会社は売買する前に証拠金を要求してきますが、多くの場合の証拠金は取引価格の10%~20%程度の入金で取引できるように資金を融通してくれます。

CFD取引はこのように証拠金取引の中でも信用取引よりもリスクの高い取引手法ですが、非常に多くの銘柄で取引することが可能です。

CFDはトヨタ自動車などの現物株から、FX(為替証拠金取引)、金や原油などの商品取引まで幅広く取引することができる特徴があります。このCFDは証券会社ごとに扱いがことなるものの、夜間や祝日も取引が可能な場合が多いです。

取引所取引のくりっく株365

「くりっく株365」は買値と売値の差額(差金)を授受する取引として、前述のCFDと同じ方式の取引ですが、投資家に若干有利な点がある取引形態です。くりっく株365のメリットは以下のようなものがあります。

  • 株価指数銘柄の買いには配当金相当額がうけとれる
  • 取引時間は8時30分から翌朝6時まで(冬時間は5時まで)とほぼ24時間取引
  • 取引期限がない(決済期限が無いので持ち続けることができる)
  • 祝日も取引が可能

メリットの最後に挙げた祝日も取引できることに特徴があります。土日は取引できませんが、1月1日を除く祝日の取引が可能なので、祝日に取引したい方は「くりっく株365」の取引ができる体制を作っておいたらいかがでしょうか。

取扱証券会社はカブドットコム証券マネックス証券など限られた証券会社しかできないのですが、見逃せない大きなメリットがあるのでおすすめです。