株の分散投資の買い方

株式相場の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な格言があります。これは、卵を一つのカゴに盛ると、カゴを落とした場合すべての卵が割れてしまうが、複数のカゴに分けて盛れば、そのうちのひとつのカゴを落として卵が割れてしまっても、他のカゴの卵は影響を受けないという分散投資の重要性を説いたものです。

世の中には常に上昇し続ける銘柄は存在せず、値上がりする銘柄を当て続けることも不可能です。特に不確実性の高い株式投資の世界では、利益を出すこと以上にリスクを把握し、軽減することが大切です。ここでは、株式投資初心者の方のためのリスク軽減に有効な投資方法である分散投資について紹介します。

分散投資とは

分散投資とは、複数の銘柄や資産に広く投資することをいい、中・長期投資に適したリスクを軽減する投資方法です。

分散投資をせずに1つの投資商品のみに集中投資した場合、企業の不祥事が発覚したときや、企業業績が悪化して株価が暴落したときに大きなダメージを受けることになり、最悪企業が倒産した場合には、保有銘柄が紙くずになってしまう可能性があります。

分散投資をすれば、仮に保有銘柄のうちの一つが暴落したとしても、他の銘柄の値上がりで暴落分をカバーして、全財産を失ってしまうという事態を避けることができます。

分散投資のメリット

分散投資のメリットは、リスクを分散できることです。株価変動リスクや企業の倒産リスク、市場全体の下落リスクや流動性リスクなど、投資には様々なリスクがつきものですが、分散投資によってこれらのリスクを軽減することができます。

また分散投資では、買うタイミングの分散で一時的な市場の変動を気にする必要がなく、中・長期投資で時間をかけて運用するため、運用で得た利益や配当金を投資元本に加え、それを新たな元本として再び投資することによる「複利の効果」を享受することができます。

分散投資のデメリット

分散投資のデメリットは、リスクを分散することによってリターンも軽減されることです。投資においてリスクとリターンは相関関係にあり、大きなリターンを得るためにはリスクも大きくなり、リスクを抑えればリターンも小さくなります。分散投資をすれば、大きな損失をする可能性は低くなりますが、そのかわりリターンも平凡になる傾向があります。分散投資では、いかに期待リターンを維持してリスクを引き下げるポートフォリオを組めるかがカギとなります。

また、複数の銘柄に投資することによって、銘柄の管理に手間がかかることもデメリットです。複数銘柄に投資すれば、それぞれの銘柄の株価推移や決算発表、IRや突発的なニュースなどをチェックしなければならず、銘柄が多くなればなるほど手間がかかり、保有銘柄が増えるとそれだけ売買手数料がかかることにも注意が必要です。

分散投資のポイント

分散投資といっても、ただやみくもに銘柄を増やすだけではリスクを分散することはできません。ここでは分散効果を最大限享受するためのポイントを紹介します。

時間を分散させる

株式や投資信託を購入する場合、一気に投資資金を投入するのではなく買うタイミングも分散させることにより、購入価格を平準化してリスクを軽減することができます。投資期間が長いほど、一時的な損失発生リスクが軽減されるといわれており、高値掴みのリスクも抑えることができます。

特に投資信託においては、時間分散する投資方法として「ドルコスト平均法」が広く使われています。「ドルコスト平均法」とは、価格が変動する金融商品を定期的に一定金額継続して購入し、株価が高いときに少ない株数を買い、株価が安いときに多い株数を買うことにより、毎月同じ株数を買い続けるよりも平均買付単価を引き下げることができる投資方法です。

セクターを分散させる

東京電力(9501)と関西電力(9503)、あるいは東京ガス(9531)と大阪ガス(9532)など、同セクターで同じような値動きをする銘柄に分散投資してもリスク分散にはなりません。同セクターでの分散投資は避け、輸入セクターと輸出セクター、内需セクターと外需セクターなど逆相関になっているセクターから選びましょう。

投資商品を分散させる

株式のみではなく投資商品も分散させると、株式市場の下落を他の市場の上昇でカバーして価格変動リスクを軽減できます。

一般的に株式と債券は逆相関の関係にあるといわれており、好景気になると株価と金利は上昇しますが債券価格は下落し、不景気になると株価と金利は下落しますが債券価格は上昇する傾向にあります。

株式と債券、あるいは安全資産といわれる金も株式と逆相関の関係にあり、これらの商品に分散して投資をすることで、期待リターンを維持した上でリスクを小さくすることができます。

少額で分散投資

複数の商品に分散投資することはリスクを分散するのに有効な手段ですが、個人投資家が複数の商品に投資をするのは、投資資金にも限界があり管理も大変です。

少ない投資資金でリスクを抑えるためにインデックスファンドでの分散投資の利用を考えてみましょう。インデックスファンドとは、市場平均(ベンチマーク)と同じような動きをする運用を目指すファンドですが、日本株式や日本債券だけでなく、外国株式や外国債券など様々な商品に投資できるファンドも多く、このようなインデックスファンドを購入すれば、少ない投資資金で手軽に国際分散投資をすることが可能です。

他にも、インデックスファンドと同様に、上場投資信託(ETF)にも代表的な株価指数だけでなく、特定業種の株価や金価格などの指数に連動する商品もたくさんあり、少額で分散投資するのに適しています。

また、通常の株式投資とインデックスファンド、ETFを組み合わせることも可能で、日本株とは異なる値動きをする海外資産に投資するインデックスファンドやETFと組み合わせれば、低コストで簡単に国際分散投資ができます。

なお、ETFは購入時の手数料がかかり、インデックスファンドは購入時の手数料が無料となるノーロード・ファンドも多いため、なるべく取引コストをかけずに分散投資したい人にはインデックスファンド投資がおすすめです。

以下ではインデックスファンド以外の少額投資方法を解説しています。資金別の投資方法を紹介していますので、手持ちのお金と相談しながら資産運用に対する具体的なイメージを膨らませてみましょう。

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