決算日と株価の関係

企業にはそれぞれ決算日が定められており、決算日後に行われる決算発表前後は大きく株価が変動します。今回は決算日や決算発表と、決算発表に伴ってあらわれる株価への影響について説明します。

決算日と決算発表

決算とは、1年間の企業の売上や利益などの収支を計算することですが、上場している企業は決算の内容を発表する必要があります。決算の最後の日を決算日と言い、決算日後に決算資料をまとめて発表することを決算発表と言います。

決算日は会社ごとに決めることができます。たとえば、みずほフィナンシャルグループは、決算日が3月31日であるため、4月1日~翌年3月31日の1年間が決算期間です。

法律上決算日から2カ月以内に決算申請をする必要がありますが、多くの上場企業では決算日から1カ月以内には決算を提出し、その次の月に決算発表を行います。たとえば、2015年のみずほフィナンシャルグループの場合、決算期が3月31日、決算発表日が5月15日というスケジュールでした。

会社四季報で決算日を確認する場合、四季報では月までしか表示されておらず、上記のみずほフィナンシャルグループの場合には3月と表記されています。多くの企業が決算月の末を決算日としていますが、家具やインテリア用品のニトリホールディングスは2月20日を決算日としているなど、例外もあります。

決算日と決算発表日は企業ごとにホームページに掲載されているので、インターネットで検索すると良いでしょう。

決算日を決めるポイント

一般的に、決算日は暇な月に設定するのが良いとされています。各企業、各業種に繁忙期というものがありますが、繁忙期に決算するのは大変だからです。

たとえば、イオンなど小売業の決算日は2月に定められていることが多いという特徴があります。コンビニ業界大手のセブン&アイホールディングスやローソン、ファミリーマート。イオンの他ダイエーや良品計画なども2月決算です。昔からニッパチと言われ、2月と8月は景気が悪いと言われていますが、特に小売業ではその影響が大きいのでしょう。なお、ユニクロを経営するファーストリテイリングの決算日は8月です。

上場企業は3月決算が圧倒的に多い

決算日は暇な月に設定するのが良いとお伝えしましたが、その原則に反して、上場企業の場合、多くが3月を決算日としています。これには、国や地方公共団体の予算期間が4月~3月であることや昔行われた総会屋対策という側面があります。

国や地方公共団体は年間の予算が余らないように3月に発注が集中する傾向にあります。国や地方公共団体から仕事を受注した企業は3月31日を決算日とすることで、その受注分も含めた決算書を発表することができるのです。また、最近では少なくなりましたが、昔は総会屋と呼ばれる株主の権利を乱用して株主総会を荒らす目的の人達が頻繁に出没していました。その対策として多くの上場企業が株主総会の日を同じ日にしたのです。総会屋の数には限りがあるので複数の株主総会を荒らされることを防ぐことが目的です。

なお、3月の次に多いのが12月で、これは、海外の多くの企業が12月を決算としており、海外に親会社や子会社を持つ場合にスムーズに決算を行うことができるからです。

決算で作成される決算書とは

決算日が過ぎると、企業ごとに決算書が作成されます。決算書にはたくさんの種類がありますが、メインは貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つです。

貸借対照表

貸借対照表はバランスシート(B/L)とも呼ばれるもので、企業の一定時点(決算日時点)の財産状況が分かります。

損益計算書

損益通算所はP/Lとも呼ばれるもので、企業の一定期間(決算期間)の企業活動の成果を表します。その決算期間の収益と費用が記されており、その1年間で企業が儲けたか、損したかが分かります。

キャッシュフロー計算書

企業の一定期間(決算期間)のお金の出入りを表します。キャッシュフロー計算書では、営業活動でのお金の動き、投資活動でのお金の動き、財務活動でのお金の動きの3つに分けてお金の動きを把握することができます。

上記3つは財務3表と呼ばれ、決算書の内特に重要なものです。これらの決算資料は各企業のホームページに掲載されており、「IR情報」や「株主の皆様へ」というページで閲覧することができます。

決算日の株価の動き

株式会社の目的は、利益を株主へ還元することにあります。そのため、企業の業績が良く、収益が向上すれば株主への還元利益が増加して企業価値が高まり、株価が上昇するというのが株式会社の本来の姿です。実際に、決算前後は最も活発に株価が動く時期です。とはいえ、決算発表の結果が良ければ必ず株価が上がるかというとそうでもなく、好業績の決算発表の後、株価がじわじわと下がってしまうケースもあります。

これは、決算発表前に既に株価の上昇が折り込まれており、決算発表により正しい株価に落ち着くように動くといった事が考えられます。この場合、多少の業績上昇は投資家によりすでに予想されており、予想を上回る業績では無かったため好業績の決算発表後に株価が下がってしまうということが考えられます。投資家は上がると思う株を購入するため、決算で発表されてから株を購入しても手遅れかもしれません。

決算日と配当の関係

株式を所有していると、配当金や株主優待を受け取ることができます。配当金や株主優待を受け取るためには、「権利付最終日」の最後まで株を保有している必要があります。権利付最終日は、たとえば3月31日が決算日の企業の場合、3月26日辺りで設定されていることが多いようです。

権利付最終日の次の日のことを「配当落ち日」や「権利落ち日」と呼びます。この配当落ち日や権利落ち日には多くの場合株価が下がります。配当落ち日や権利落ち日まで株を保有していた投資家は、売却しても保有し続けても配当金や株主優待を受け取ることができるため、他の銘柄に投資したいと考えている投資家はこの日に売却することが多いからです。

決算日前後の動きは注視しておくこと

決算日前後には決算発表や配当落ち等の理由により株価が大きく変動する可能性があるため、株式投資を行うにあたって決算日前後の動きについては良く理解しておく必要があります。決算日以外にも決算発表日や配当落ち日等の前後の一般的な動きについて良く理解した上で、売買するタイミングを決めましょう。

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