資金が10万円の時の株の投資法

投資初心者の方が10万円ほどの少額で株投資を始めようとしているならば、投資金10万円の範囲でできる投資手法を考える必要があります。もし、会社員として働いているのであれば、まずは少額投資から始めて株式市場の動きを体感したい方が大半ですよね。

10万円の資金から始める場合、売却益・配当金・株主優待を狙って取引手数料無料の松井証券で株の売買を始めるのが最善です。以下、順を追って理由を見ていきます。

10万円で儲けられるか

10万円を元手に株式投資をスタートさせて、本当に儲けられるのだろうかという疑問はあると思います。コツコツ利益を確定させて、数年後には50万円を貯めるなど漠然としたイメージを持っている方もいるでしょう。

理論上は、10万円を元手に50万円まで増やすことは可能です。たとえば、現在は上場廃止になっていますが、健康食品・医薬品などの通信販売サイトを運営する「ケンコーコム」の株価が2013年に急騰したことがあります。

株価が急上昇したのは、最高裁判所が一般用医薬品のネット販売を規制する省令について違法と判断したためで、2012年11月1日に480円だった株価は3,705円まで上昇しています。

2012年11月1日にケンコーコムの株を200株発注すれば、96,000円で株を購入できたことになります。これが3月1日に1株あたり3,705円まで上昇する訳ですから、741,000円相当のケンコーコム株を持っていることになります。つまり、中古車を購入できるレベルの645,000円の利益を得ることも可能です。

10万円以下の投資に向いているおすすめネット証券会社

10万円以下向けのおすすめネット証券会社は、松井証券です。以下のネット証券手数料比較表をご覧ください。

1日定額手数料(税抜)
証券会社 10万円以下
松井証券 0円
SBI証券 96円
岡三オンライン証券 99円
ライブスター証券 400円
マネックス証券 2,500円
カブドットコム証券

(2016年1月15日作成)

これは1日定額プランの手数料比較表です。10万円以下の場合、松井証券では取引手数料が0円となっています。つまり、売買する金額が1日10万円以内の範囲であれば、取引手数料は必ず無料になるということです。

10万円以下の取引が前提で証券口座を開設するなら、松井証券が最有力候補といえます。

投資金10万円で買える株

投資金10万円の場合、日本を代表する有名な銘柄や株主優待を狙って株を買うことができますし、単元未満株やミニ株というユニークな売買手法を手がけることもできます。

具体的にどんな株を買うことができるのか、以下、見ていきます。

10万円で日本を代表する銘柄を買う

10万円があれば、日本を代表する有名な銘柄を買うことができます。

以下の表をご覧ください。

10万円以下で買える大企業銘柄
銘柄 最低取引額
みずほFG(8411) 22,240円
マネックスG(8698) 28,000円
カブドットコム証券(8703) 32,400円
ヤフー(4689) 45,800円
コナカ(7494) 60,600円
野村証券(8604) 61,200円
レオパレス21(8848) 61,900円
三菱UFJ FG(8306) 67,200円
ニチイ学館(9792) 79,400円
DCM(3050) 84,000円

(2016年1月15日作成)

日本を代表する大企業銘柄を10社、ピックアップしてみました。

たとえば、日本3大メガバンクのうちの2行、みずほFGと三菱UFJ FGがあります。2008年のリーマンショック以後の不景気の波を乗り越えた銀行銘柄です。

不景気時にもしっかり配当金を設定していた実績があり、長期保有することで売却益だけでなく配当金も狙える銘柄と言えます。

また、日本有数企業の株を保有しているだけで優越感に浸れるという意外なメリットもあります。10万円投資でこうした大企業株を狙ってみるのはいかがでしょうか。

株主優待を狙う

10万円の投資金があれば、魅力満載の株主優待を狙うことができます。幾つか例を挙げて株主優待銘柄を見てみましょう。

10万円以下で買える株主優待銘柄
銘柄 最低取引額 優待内容
ベスト電器(8175) 12,900円 値引券
日本和装(2499) 25,200円 ギフト券
三谷産業(8285) 32,400円 自社製品
オーナンバ(5816) 37,100円 QUOカード
日本フィルコン(5942) 60,600円 ワイン
カルラ(2789) 45,100円 食事優待券
ヤマダ電機(9831) 57,600円 優待券
きちり(3082) 61,600円 食事優待券
アトム(7412) 67,100円 優待ポイント
リベレステ(8887) 69,800円 宿泊利用券

(2016年1月15日作成)

株主優待銘柄を10社ピックアップしてみました。

どんな株主優待商品が欲しいかというアンケート調査によると、約40%の人は食事優待券と回答しています。

上の表の中のカルラ、きちり、アトムの3銘柄がお食事優待関連となっており、10万円以下の投資額でしっかり人気優待商品を獲得できます。

また、ピックアップした10社すべて、配当金も設定されています。株主優待が狙いであるものの、配当金までもらえたら嬉しさ倍増です。

単元未満株やミニ株を買ってみる

一部の証券会社では、単元未満株やミニ株といった単元株数に満たない株を買うことができます。

たとえば、東証2部上場の歌舞伎座(9661)は1000株単位での売買で、現在の株価は5,020円です。つまり、1口購入するのに502万円の投資金が必要になります。

10万円が投資予定額ならば、到底買うことはできない銘柄ですね。

しかし、単位未満株やミニ株という商品を扱う証券会社で取引をすれば、1株だけ、あるいは10株だけ歌舞伎座株を買う、ということも可能なのです。

本来なら高額で手が出ない株でも、単位未満株やミニ株を利用すれば買うことができますので、10万円の範囲で好きな「高額銘柄」を買うというのも一つの選択肢です。

ミニ株ならSBI証券かマネックス証券がおすすめ

10万円を投資資金として考えた場合は基本的に松井証券がおすすめですが、先に挙げたように単位未満株やミニ株でも10万円以下の株投資を楽しむことができます。単元未満株やミニ株を取扱っている主要ネット証券をご覧ください。

単元未満株・ミニ株取扱状況
証券会社 買付 売付
SBI証券
カブドットコム証券
マネックス証券
松井証券 ×

(2016年1月15日作成)

5社とも売付はできるのですが、買付ができるのはSBI証券、カブドットコム証券、マネックス証券の3社です。

これから10万円で株を買おうとしているわけですから、買付ができない証券会社2社は置いておきます。買付可能な3社の取引手数料を比較してみます。

単元未満株・ミニ株
証券会社 手数料(税抜)
SBI証券 約定代金×0.50%
カブドットコム証券 約定代金2万円まで100円
マネックス証券 約定代金×0.50%

(2016年1月15日作成)

SBI証券とマネックス証券の手数料は一緒ですが、カブドットコム証券の手数料計算方法は少し違います。

カブドットコム証券について追記ですが、約定代金2万円までは100円、2万円を超えた分に関しては1万円増加ごとに67円(税抜)加算されます。

どの銘柄をどれくらい買うかによって、どの証券会社の手数料が最安か違ってきますが、例を挙げて計算してみます。

2万円分、5万円分のミニ株を購入した場合の取引手数料は以下の通りです。

単元未満株・ミニ株(税込)
証券会社 2万円購入 5万円購入
SBI証券 108円 270円
カブドットコム証券 108円 325円
マネックス証券 108円 270円

ご覧の通り、ミニ株を2万円購入の場合、手数料は3社とも同額です。

しかし、2万円を超えた分のミニ株を買いつけた場合は、手数料計算方式の違いによりカブドットコム証券の手数料がほんのわずかですが高くなります。

ミニ株を5万円、10万円と買いたいという場合は、SBI証券やマネックス証券のほうがお得になります。

>> さらに詳しい証券会社の取引手数料比較はこちらから

推奨される投資方法

株投資の主な取引手法には、1日内に同銘柄の新規取引と決済取引を行うデイトレード、数日から数週間保有したあと売却するスイングトレード、数週間から数か月または数年保有する長期投資があります。

先に結論ですが、10万円を投資金とする場合、長期保有する投資法が最善でデイトレードは向いていません。

短期投資よりも長期投資

買った株を最低でも数週間保有する長期保有投資法ですが、この投資法の目的は、安いところで買った株を高くなったら売って利益を得る売却益、または年に1、2回出資先会社から配分される配当金を得ることです。

10万円の投資金で売却益を狙う場合、短期トレードよりも長期保有が適しています。

10万円で買える株は多数ありますが、値幅制限という仕組みがあるため、1日の内に数倍の株価になることはありません。

証券取引所で売買される株には1日内の値幅制限があり、その値幅を越えて株価が上がることが認められていないからです。

以下の値幅制限表をご覧ください。

株取引値幅制限表
基準の値段 値幅制限
100円未満 30円
100円以上 200円未満 50円
200円以上 500円未満 80円
500円以上 700円未満 100円
700円以上 1,000円未満 150円

以上の表をもとに、1銘柄を一例として値幅制限の意味を考えてみます。

日本の3大メガバンクの一角、みずほフィナンシャル・グループ(8411)の現在株価は222円で、みずほ株は100株単位の取引ですから、最低取引価格が22,200円になります。

値幅制限表の中でみずほ株は200円以上500円未満に当てはまるので、値幅制限は80円です。

222円のみずほ株は、1日内で取引できるのは142円~302円の範囲内なので、何かサプライズニュースが発生し株価が急騰したら、最大で302円まで株価上昇可能というわけです。

みずほ株を222円で100株買い、株価が302円に上昇すれば8,000円の利益です。

ただし、みずほ株の過去1年の値動きを見ていただければ分かりますが、最高値は2015年6月の280.4円で、300円を超えたことはありません。

ですから、短期的な取引で売却益を狙うより、腰を据えて長期的に売却益と配当金を狙うほうが賢明な取引手法といえます。

デイトレードは不向き

デイトレードで売買を繰り返せば、小さな利益が積み重なって相当な利益になると思うかもしれませんが、10万円の投資金という制限があるのでデイトレードは向いていないのです。

「金融商品取引法第161条の2に規定する取引及びその保証金に関する内閣府令第10条」で、株取引における差金決済取引が禁止されています。

差金決済取引とは、現物の受け渡しを行わずに売りと買いの差額で決済することで、現物取引では禁止されているものです。

たとえば、10万円の株を買って11万円で売ると差金1万円が利益となりますが、損益の差額だけを手にすることが差金決済にあたります。

本来なら株を買ってから取引日を含めて4営業日目に株券引き渡しとなり、そのときに始めて正式な株主となるわけです。

しかし、その株券引き渡しをせずに差金決済だけを行うことは、ギャンブル性が強くなることから現物株取引では禁止されているのです。

たとえば、10万円の投資金で6万円の株を買い、同日内に同銘柄を売ったとしましょう。その売買で3千円の儲けを手にし、証券口座内金額が10万3千円になったとしても、同日内に利用できる投資金は残り4万円です。

6万3千円の受け渡しは取引日を含めて4営業日目ですから、取引日を含めてあと4日は4万円内で取引をしなければなりません。

また、デイトレードでは必ずしも利益を上げられるとは限らず、株取引の経験が少ない株初心者には少しレベルの高い取引です。

投資金が10万円であることに加え、差金決済禁止という制限があるので、10万円を資金として株投資する場合、デイトレードは不向きなのです。

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